【内科医が解説】断熱は健康に良い?オススメの窓からの断熱方法
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カテゴリー:内科医が解説!窓コラム
寒い冬、寒さを堪えながら家に辿り着き、エアコンで暖かい空気に触れてほっとする、多くの人が経験しているかと思います。
家の中を快適にしてくれるエアコンですが、エアコン自体の性能とともに重要なのが家の断熱性です。
特に窓の建て付けが悪く、窓からすきま風が入ったり窓の断熱性に乏しく外の気温に室温が大きく影響されたりすると、エアコンがあまり効かなくなり、部屋が寒くなってしまう原因になります。
断熱がしっかりしていないと快適に過ごせなくなるのです。さらに、家の断熱性は私たちの健康に大きな影響を与えています。
寒さにさらされると私たちの体には様々な良くない変化が起こり、それを防ぐことが健康の維持に大きな効果があるのです。
断熱の効果については国土交通省が「断熱改修等による居住者の健康への影響調査」を行っています。
この調査によって、断熱によって様々な健康上のメリットが得られることが明らかになってきています。
今回はこの「断熱改修等による居住者の健康への影響調査」の内容に則って断熱がどのような健康効果をもたらすかを内科医の方にお聞きしたので記事にまとめました。
1.断熱すると家の環境がどのように変わる?
まずは断熱がしっかりすると家の環境がどのように変わるのかを見てみましょう。断熱がしっかりすると室温が高くなります。
「なにを当然のことを」と思う方が多いかもしれませんがこの室温の上昇が大きな健康効果をもたらします。
そしてさらに断熱により部屋と部屋の間の温度差が小さくなります。
断熱がしっかりしていないと、暖房を入れている部屋からそうでない部屋への移動の時に急に冷たい空気にさらされることになります。
さらに部屋の空気のどこが暖かくなるかを調べてみると、床の近くの温度が上がっていることがわかっています。
これから説明する健康効果はこの「室温の上昇」「部屋間の温度差の改善」「床近傍室温の上昇」によって説明できるものが多くなっています。
これを踏まえて実際にどのような健康効果があるのかについて見ていきましょう。
①血圧の改善
断熱により家が暖かくなると高血圧が改善することがわかっています。
私たちヒトは寒い環境にさらされると血圧が上昇します。寒い場所では体が熱を逃さないように血管を収縮させます。
血管が収縮すると血液の通り道が狭くなるので、血圧が上昇するのです。
今回の断熱調査でも居住者の血圧が部屋間の温度差が大きく床近傍の室温が低いと明らかに高くなると報告されています。
この気温による血圧上昇の影響は高齢者ほど高くなっており、高齢者が寒い環境で過ごしていると血圧の上昇率は非常に高くなります。
このような理由から冬には心疾患や脳血管疾患の発生率が夏よりも上昇するのです。(参考文献1)
窓断熱でしっかりと室温を上げることは冬場の重大疾患の出現率の上昇を抑える効果が期待できるのです。
②コレステロール値の異常の改善
朝の居室の室温が18℃を下回る家に住む人は総コレステロール値、LDLコレステロール値が暖かい家に住む人より明らかに高くなることがわかっています。
一見寒さとは関係なさそうなコレステロール値ですが家の温度が関係しているのです。
これには様々な理由が考えられますが、活動性の低下が関連しているものと思われます。
布団に寝ていて、「外に出ようかな」と思った時に部屋の中まで寒いと、まず布団から出て着替えるところから面倒になってしまいます。
部屋が暖かいと少なくとも布団から出るのに大きな苦痛は伴わず、さっと外に出る準備ができます。
室温は生活のリズムや活気にも大きく影響するのです。そのため室温が高いと活動性が上がりコレステロール値が下がると考えられるのです。
実際今回の断熱調査でも断熱改修に伴う温度上昇によって暖房習慣が変化した住居では住居内身体活動時間が優位に増加しているということもわかっているのです。
③整脈の減少
ときに突然死につながる不整脈ですが、断熱がしっかりしていると発生する頻度が低下するということもわかってきています。
これも部屋が冷えにくいことによる血圧の改善が関係していると思われます。血圧が高いと血液を体中にめぐらすためにより大きな力が必要になります。
より大きな力を出し続けることで心臓に負担がかかりその結果不整脈の出現の可能性も高まるのです。
④頻尿の改善
過活動膀胱は膀胱の筋肉の動きが過剰になり、膀胱にうまく尿をためることができなくなる疾患です。
急に尿意を催し、漏れそうで我慢できない(尿意切迫感)、夜間に何度もトイレで起きる(夜間頻尿)、トイレまで我慢できず漏れてしまう(切迫性尿失禁)といった症状が出現します。
多くの人が持つ疾患の一つであり、40歳以上の8人に一人に過活動暴行の症状があると言われています(参考文献2)
寝る前の室温が低い住宅に住んでいると過膀胱膀胱になりやすいというデータが得られました。
断熱改修前の分析では就寝前の室温は12℃未満の家に住んでいる人と、18℃以上の温暖な住宅に住んでいる人を比べると寒い家に住んでいる人は暖かい家に住んでいる人と比較して1.6倍過活動膀胱になりやすいことがわかりました。
寒さにさらされることで筋肉の収縮が促されたり、自律神経のバランスが崩れるためかと考えられます。夜間の頻尿にお悩みの方は窓断熱を利用して暖かい環境づくりをすることで改善することが期待されます。
(参考文献1)https://www.jstage.jst.go.jp/article/ceispapers/ceis33/0/ceis33_301/_pdf
(参考文献2)(2) 日本排尿機能学会:過活動膀胱診療ガイドライン【第2版】,2015
2.質の良い窓断熱を行うために
窓断熱をはじめとする断熱性能の向上が健康を維持するために非常に大きな効果を持っているということがお分かりいただけたと思います。
それでも「窓断熱って一体何をするのか分からないから不安」「費用がかかりそう」といったような不安をお持ちの方も少なくないかもしれません。
窓断熱とはどのようのものなのかを見ていきましょう。
実は窓断熱は大掛かりな工事は必要ありません。
いま家にある窓に窓断熱用の2重窓を取り付けるだけです。時間も1時間程度で終わります。
また国土交通省が断熱について調査していることからわかるように、窓断熱は省エネや健康促進のために有効な方法として注目を浴びており、国や自治体からの様々な補助制度があります。
補助制度が充実している今は窓断熱を行うのに良い時期であると言えます。
窓の施工業者選びについてですが、多くの窓施工実績がある窓業者を選ぶことが重症です。
また窓断熱を行うにあたっての疑問や、要望をしっかりと聞いて納得のいく説明ができることや、国や自治体の窓の制度を十分に把握しているところを選びましょう。
私たち中沢硝子建窓は東京都内の内窓取り扱い数4年連続1位という実績があり、プロの窓の業者からもご依頼をいただくことも多くあります。
お客様一人一人の要望に合わせてどのような窓の施工が適しているかをしっかりと見定めて、窓の施工内容を提案させていただきます。
3.まとめ
今回は窓断熱がどのような健康効果をもたらすかについて解説をしていきました。
家を暖かくして快適性を上げ、省エネにも貢献する窓断熱だけですが、それ以上に非常に大きな健康上のメリットがあることがお分かりいただけたかと思います。
とくに窓からの隙間風や窓の立て付けの悪さでお悩みの方は少しの手間で生活が劇的に変化することも珍しくありません。
快適な生活を送り健康寿命を延ばすためにも是非窓断熱をご検討ください。
記事を書いた人 代表取締役 中沢 仁郎 マドリモの発案者として、施工実績数にはこだわりを持っており、YKKAPのマドリモ取扱数6年連続で全国1位をいただいております。 また、補助金に関することは専門の事務体制を設け、工事費負担を少しでも軽くするための体制も整えています。 ご自宅の窓リフォームをお考えでしたら、窓ガラス専門店である中沢硝子建窓へお問い合わせ下さい。 |
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